しがない学生の雑記

吐けども吐けども毒を吐く。

ガルパン劇場版はガルパンがガルパンしてガルパンする映画でした【感想記事】

こんばんは。まさかタイトルに同じ単語を4回書くことになるとは思いませんでした。

 

f:id:zyusou:20151203232131p:plain

http://girls-und-panzer.jp/

 

www.youtube.com

 

はい。ガルパンの劇場版見てきました。途中までネタバレなしで、後半はネタバレ有りで書いていきます。

 

 

観客を最高だったしか言えないbotにする程度に素晴らしい映画だったと思います。

 

まずいちばん最初にいいたいのは、(視聴環境にもよるけど)私達が見ていたガルパンは、ガルパンではなかったということです。映画館の音響設備で見るガルパンは、今まで持て余していたポテンシャルを完全に開放しており、もはや我々が見ていたTV版ガルパンを超えた何かになっています。いや、まぁ何かって言ってもガルパンなんだけど、違うんだよ。

 

もうわかると思うんだけど、音が素晴らしい。お前らどこまでこだわってるんだってぐらいに音が最高。戦車の発砲音が劇場に最初に響いた瞬間のあの興奮といったら、もう、もう、たまらないです。腹の底まで響く音には感動すること間違いなしでしょう。好き。

 

履帯のキャタキャタという音、車体がガードレールと擦れる音、弾が地面・車体にあたった音、どれを聞いても「ありがとう……ありがとう……」と制作陣に感謝するレベルの臨場感、そしてそれが戦闘シーンでは立て続けに流れるわけです。もう、最高以外の何物でもない。

 

もちろん映像そのものについても相当なものでした。もともとガルパンは作画がものすごく綺麗で有名でしたけど、劇場版ともなるとさすがにクオリティが違う。キャラクターの表情の変化がものすごく細かく描かれていました。

 

複数回見る人間が続出しているというのは聞いていましたが、これはもう一回見に行かざるを得ません。来週中に絶対行きます。

 

ネタバレ無しで書けるのはだいたいこんな感じ。雑なまとめ方ですけど、とりあえず見ましょう。見てくださいお願いします。TV版を楽しめた人は絶対に楽しめます。

 

 

 

==========================================================

ではこの辺からネタバレ有りで。

==========================================================

 

 

 

 

あらすじはだいたいこんな感じ。

 

あたし、西住みほ!大洗女子学園に通う女子高生!

TVアニメ版では廃校の危機を救うために戦車道で全国大会で優勝したの!

でも廃校を取り消す約束をしていた文科省のクソ役人が「口約束は何にもならない」とかほざいてやっぱり廃校になることに!

私たちこれからどうなっちゃうの~!?

 

だいたいこんな感じでしたね。ぶっちゃけストーリーに関しては、TVアニメ版の後付って感じが否めませんでした。でも新作出してくれただけで本当に嬉しかった。映画館でガルパンが見れる幸せと言ったらもう。

それにしても文科省のクソ役人が本当にろくでなしのド畜生で酷かったですね。あと、本気モードになっていた会長がかっこよかった。

 

 

また、予告編では大洗で戦闘することを全面に押していましたが、実際始まってみると大洗での戦闘は前座でしかなく、最終的に大学選抜チームとの殲滅戦がメインの戦闘でした。

 

シリーズ中最強の敵と戦う展開、べたですがやっぱり最高の一言に尽きます。しかしいきなり今までのフラッグ戦から殲滅戦にルールが切り替わった時は絶望感が半端じゃなかったですね。30対8でしかも戦車そのものの性能差も歴然って、これでどうやって勝つんだって話です。

 

この辺り、今までのガルパンみたいにこのまま戦闘に入ってみぽりんの采配で大逆転するのかなぁと思ってたんですが、ここでまさかの歴代対戦校が加勢する展開。なんだこれ胸熱すぎる。いつからオールスター戦になったんだこの映画は。最高。

 

 

その後のミーティングシーン、見るからに個性がぶつかり合っていて思わず笑ってしまいました。そういえば本編中もくすっと来るところがかなりたくさんあって、劇場で笑いこらえるのに必死だったんですけど、個人的に一番笑ったのは「ちょうちょ」でしょうか。あれはずるい。

 

ミーティングの後戦闘に入っていくわけですが、知波単学園の成長やプラウダのかばい合い、サンダース(というよりアリサ)とグロリアーナの協同作戦とか、もう見どころしかなかった。

 

大学選抜チームとの戦闘はざっくり2つにわけられるんですが、その区切りと言える部分が例の600mmのカール自走臼砲の撃破。高台付近にいた戦車が軽く吹っ飛んでいたのもすごかったんですけど、そもそもこれ戦車の攻撃じゃねーだろ!どんだけ絶望させたいんだ制作陣は。さすがにこれ食らったらカーボンでも死んじゃうんじゃないの!?

 

この辺りの序盤の戦闘は「とにかくこの砲撃を何とかしないといけない」という、ものすごくわかりやすい対立構造になっていて、ある意味フラッグ戦みたいな形になっていました。制作陣が意図的にわかりやすくするためにやったのか、それとも単純にトンデモ兵器を登場させたかったのかわかりませんが、個人的にこの対立構造は、殲滅戦の中で何と戦うべきか明確になっていてとても見やすかったと思います。

 

倒し方も、いかにもガルパンしていてクールでしたね。飛んだ!Oh……あ、飛んだ!撃った!倒した!みたいな。

 

この間にも継続学園のメンバーがものすごい動きで敵戦車と大立ち回りを繰り広げていて、こちらはこちらで最高にかっこ良かった。一両であれだけの戦果を上げたのもかっこよかったですけど、能登さんがやる楽器弾くキャラとあのBGMの雰囲気がこれまた最高でした。次見るときはこの辺もう一回じっくり見たいですね。

 

 

ちなみに私はアニメ放送時からプラウダのメンバーがたまらなく好きだったんですが、まさか新キャラでクラーラさん出てくると思わなかったです。しかもノンナちゃんとロシア語で会話するとは。最高すぎるだろ。ツイッターでも見かけましたけど、日本の声優界にロシア語が使える女性声優が二人いることがまさかこんな効果を生み出すとは。というか、改めてロシア語のかっこよさに感化されてしまいました。

 

それと、カチューシャがなんだかんだ言いつつ仲間思いなところが好きでした。序盤からだいぶ好戦的で殺る気満々だったところを、クラーラとノンナがかばって撃破されていく中で、だんだん丸くなっていった感じがして。かわいいとかかっこいいとか言うより、ひたむきに頑張っている感じがすごい好感持てました。やっぱりプラウダのリーダーだけありますわ。

 

 

 

自走臼砲の撃破が終わると残存勢力全体で遊園地跡に立てこもって戦闘に入るわけですが、この地形の使い方も面白かった。

 

一番の貢献者はやっぱりアンツィオ高校のメンバーかな。この戦闘でカルロ・ベローチェ1両で来たら何もできないんじゃないかと思ったら、その軽さを活かしてジェットコースターのコースからGPS代わりに偵察をするとは。この辺がいかにもガルパンって感じがしていいなぁ。

 

その後挟み撃ちにされてものすごい勢いで降りてったりして、もうこれ吹っ飛んだら大変なんじゃないかと思うような動きしてましたよね。追ってくる大学選抜の戦車もすっごいガリガリ言わせながら進んできて、戦闘する前に戦車そのものがダメになるんじゃないかと思いましたけど。

 

そういえばカバさんチームアンツィオのはったり(マカロニ作戦だっけ)をやっていましたけど、あれってそもそも遊園地という地形を利用することを考えていないとできなかったでしょうから、みぽりんは初期段階から遊園地を占拠する戦闘プランを考慮していたんでしょうね。

 

 

それとごく当たり前のように建物の中に突っ込んで戦闘するれおぽんチームは本当に男前だと思った。もともとTV版では昼飯の角度で「ここは通さん」と言わんばかりの動きを取って黒森峰を妨害していましたが、今回はどちらかと言うとガンガン動いて戦闘していましたね。

後半で敵に追いつけないから、エンジン改造できないならモーターで追いつこうってなんかボタン押してましたけど、そもそもこの発想がいい感じに頭のネジ外れているし、しかも途中で爆発しているし!若干愛すべきバカ枠に移行しつつある気がします。

 

 

愛すべきバカといえば、グロリアーナの新キャラであるローズヒップが良かったですね。グロリアーナの雰囲気というと、隊長であるダージリンさんの印象が強すぎて、冷静沈着なメンバーが多いものかと思っていたんですが、まさかこんなブイブイ言わせる感じのキャラがいたとは。

 

映画内では車体性能も活かして相当かっ飛ばしていて、見ていてすごく気持ちが良かったんですが、それをダージリンがたしなめている辺りが新鮮でした。というか、ダージリンが部下に対して言及するタイミングってアニメ本編でもかなり少なかったですよね。新キャラのおかげでキャラの新しい一面が見れるってのも劇場版ならではで大変素晴らしいと思います。

 

 

そして最終局面、後半はどんどんと敵大将である有里寿に撃破されまくっていて、その中でも相手戦車を倒して、最終的に西住姉妹と有里寿が2対1で戦闘するんですけど、これがまぁ狭いのによく動く。

 

最終的に戦闘している場所は、直径で戦車5台分ぐらい(目測だから微妙)の小さなエリアなんですけど、その中にある高台やトンネルを使って繰り広げられる戦車戦はまさしくシリーズの集大成と言ったところ。

 

西住姉妹が連携を取って戦闘しているのも相当にかっこよかったんですけど、敵の有里寿が西住姉妹に対してとても一両とは思えない動きで互角に立ち回っているのはまさしく圧巻。あんな可愛い顔してかっこ良すぎだろこの娘。

 

このあたりのカメラワークも本当にすごくって、単純に戦車後ろからの見下ろすTPS視点だけではなく、みぽりん本人の主観視点にシームレスに切り替わったり、そのまま戦車後方にむけて動いていったりと、とにかく動く、動く、動く。一挙手一投足がかっこよすぎて手に汗握ってしまいます。

 

最後の最後まで息を飲む戦闘で、結局手だけじゃなくて体中から汗かいちゃったんですけど、最終的にはお姉ちゃんに空砲で射撃してもらって戦車ごと突っ込んで撃つという、これまたぶっ飛んだ戦い方で決着がつきました。いかにもガルパンらしい決着のつき方でしたが、あのお姉ちゃんのなんとも言えない切なげな顔も良かったですね。あの状況であの勝負に出るみぽりんの度胸も相当なものですけど、アレって一歩間違えば4号が戦闘不能にもなりかねなかったわけで、だからこそのあの表情だったのかなぁなんて思っています。

 

そのあと少しは日常パートがあるのかなぁと思ったら、ほとんど無しでそのままエンドロールに突入。本当に戦闘シーン作るのにリソースを使いまくっていたんだなぁと思います。この辺りはブルーレイにOVAとして収録されることを期待したいです。

 

 

 

そんなわけで感想だかなんだかよくわからないものを書いてきました。

 

いやー、Twitterの反応でクオリティが凄いってことは想像していましたけど、まさかここまでやってくるとは思いませんでした。ファンの間で高くなっていたハードルを、飛び越えるというより履帯で踏み潰すようなクオリティの映画でした。もう一回見に行こう。ガルパン最高だ!本当にありがとう!ありがとう……!

 

シリーズ自体はスピンオフで漫画が出ていたり、そもそも世界観が広げやすかったりするので、次回作は比較的作りやすいと思うですよね。みぽりんたちの正史じゃなくてもいいので、願わくばぜひとも新作をお願いしたいところです。

 

 

 

主題歌は帰宅中の電車で買って聞きました。てか劇場版のサントラもあるのか。また買うもの増えちゃったよ……。お金ください。

 

 

 

次回は先月のソシャゲの記事かくと思います。来週末まで時間がなさ気なので、更新は多少遅れるかもしれません。