感銘を受けた書籍に正解なんてあるの?
こんばんは。
1月も中盤に入って毎日寒くて仕方がないですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日、進路希望調査票みたいなものを書く機会があったんですが、その時に「感銘を受けた書籍」なるものを書く欄がありました。しかもタイトルと著者のみを2冊分のみ。要はその本を選んだ理由を書く必要がないわけです。
私は当初、こんなの簡単に書けるだろうと思っていました。これでも昔は月20冊ペースで本読んでいましたし、それなりに書評っぽいものとか書いていましたから。
しかしいざ書こうとすると、これがかなり書きづらかった。なので今回はその辺について書いてみたいと思います。
まずそもそも、感銘を受けるってなんなんでしょう。ちょっとググってみます。
深く感動する、後々まで印象に残り続けるほと感動する、などの意味の表現。「感銘」は、深い感動の意味。「感銘」は「肝銘」とも書く。
この辞典の通りに解釈するならば、感銘を受けた書籍という欄には、単純に深く感動した本を書けばいいわけです。私が最初簡単に思えたのも多分単純に感動した本を書こうとしたからなんでしょう。
しかしながら、これが書類として、例えば就職活動に関わるものであったり、今回のような進路指導に関わるものだったりするとかなり話は変わってきます。書類の中での感銘を受けた書籍というのは、書類を書いた人間の人となりを調べるために書かせるものだからです。
そうなると単純に感動した本を書くわけにはいきません。書類を読む人間から点数を稼ぐための本選びをしなければいけなくなります。
たとえばここで私が本当に大好きな小説である籘真千歳先生のスワロウテイル人工少女販売処 を書いたとしましょう。果たしてこの書類を見た人間は一体どのように感じるでしょうか。私の人となりを「SF好きでハヤカワなんかを読むし、女の子が表紙の本をここに書くんだから多分オタクなんだろう」とか思われそうですね。でも的を射ている感じがしてこれはこれで人となりを表しているかもしれません。
これが同級生ならまぁマシなんでしょうが、自分の人生がかかった場面でこの人となりがプラスに働くとは限らないわけです。そもそもタイトルだけしか見れない今回の場合は、タイトルに少女が入ってる時点で引かれる可能性だってあります。
かと言ってここで世間でいうところの名作を書くのはそれはそれでわざとらしいわけです。これまた私の大好きな、小学生の頃に読んだ宮沢賢治の銀河鉄道の夜なんか書いたら、「こいつわざと高評価貰いに来ているな」とか思われかねません。
こうなるともうドツボにはまったようなもので、アレを書いたらどうなんだとか、いや、そんなの書いたらわざとらしいんじゃとか、いつになっても書けなくなるわけです。
そういった意味でもこの感銘を受けた書籍を書くのは本当に難しいでしょう。タイトルにも書いた通り、少なくとも私は、この問題に対する正解なんて存在するとは思えません。
しいて言うならば、今後もこういうものを話したり書いたりする機会ってかならずあると思うので、ちょうどよさそうな本とか探して読んでおいたほうがいいんでしょうが……。そんなもんあるんだろうか。思いついた人いたらコメントにでも書いていただければ。
おまけ
ちなみにアフィリエイトついでに最終的に私が感銘を受けた書籍として書いた2冊をご紹介。
結局SFかよぉ!しかも伊藤計劃かよぉ!とか思われそうですが、質問された時に原発事故とか著者そのものの話とか、色々絡めて話せそうだと思ったので書きました。まぁ、人となりが表せそうだし、ね。流石に虐殺器官はタイトル的に問題があると思ったのでやめました。
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こちらは単純に情報系の学生としてものすごく面白くて感動出来た一冊だったので書きました。今使われている技術が出来上がる成り立ちを一冊で学べる本当によいものでした。
それでは ノシ