現役高専5年生として、高専のメリット、デメリットを書いてみる
高専はすごいかも知れないが行くのは止めておいたほうがいい -下林明正のブログ
高専ってすごい! 情報工学を体系的に学ぶために高専でやってきたことをまとめる。 - nigoblog
高専卒のお二人のブログを読ませて頂きました。
かなり明暗分かれる内容ですが、どちらを読んでもかなりしっくり来る内容でした。
それぐらい、高専は学生生活の意味の格差(?)が激しいように感じます。
申し訳ないです、ちゃんとした日本語表現ができません。国語をまともに勉強していないので。
今日は自分の実体験を元に高専のメリット、デメリットを適当に書いてみます。
普段ゴミみたいな文章しか書いていないのでとても不安ですが、よろしくお願いいたします。
■ メリット
・勉強したければいくらでも勉強できる。
勉強する意欲があればいくらでも勉強できる環境が整っています。特に「受験を意識し出すのは大体4年生から」というのは普通高校ならあまり考えられないでしょう。わからないことがあったら先生に聞けば大体教えてくれますから、自分で勉強ができる人間には最高の環境だと思います。
・使わない勉強をしなくて済む。
無駄というと言いすぎかもしれませんが、国語、世界史、地理の勉強はほとんどせずに済みます。教科自体は存在していますが、先生方が配慮してかなり内容は薄めになっています。具体的には、古文の活用形とか、年号とか覚えなくて済みます。
・海外に2回短期留学(というより研修旅行?)できた
かなり個人的なメリットかもしれませんが、学校で募集していた海外研修旅行に参加しました。普通高校ではなかなかこのような機会はないでしょうし、予算は8割学校持ちで自己負担は2割程度。最高でした。
・自由。
良識に沿った行動なら大体何やっても構いませんでした。研究室によっては先生と一緒にストⅡできます。部活も顧問なしでかなり自由に活動出来ます。大学では当たり前のようなことが高校生のうちから出来るというのは、学生としてかなり嬉しいところです。ちなみに私は部活が楽しすぎて文化部に5個ほど所属しています。
・就職に強い。
私の周りの8割ぐらいの学生は就職活動を5月ぐらいに終わらせていました。しかし大体どこに行っても仕事できない大卒が先に昇進するそうですから、昇進を考えないのであれば、あるいは早く就職を決めてしまいたいのであれば高専に進学すればいいと思います。
・大学に進学できる。
高専卒→大学3年次編入(場合によっては2年)が出来るのも嬉しいところです。試験科目の数や倍率などの観点から考えて、普通高校からの入試と比べて国公立の大学へ入学するのは比較的に簡単と言われています。ちなみに私はこの編入試験に落ちたので、高専にある専攻科という学士が修得できる学科に内部進学みたいなことをします。
・大学院にも進学できる。
さっきチラッと書いた高専の専攻科ですが、ここは学士が修得できるので大学院を受験することができます。私はここに進学して国立の大学院へ進学するつもりです。
・オタク、特殊性癖持ちが多い。
オタクばっかりなのでオタクにはとても生きやすい学校だと思います。種類も多種多様ですから、きっと話が合う学生がいると思います。なぜだかわかりませんが、高専生はけいおんのりっちゃん好きが異様に多いです。
特殊性癖というとロリコン、男の娘好き、人外好き、いろいろいましたね。そういうのをおおっぴろげにしている学生が多いのも、人によってはメリットかもしれません。当然ながら彼らは皆人畜無害です。ちなみに高専生は男子ばかりなのでホモが多いという話はよく聞きますが、私の周りにはホモはいませんでした。
■ デメリット
・進級できない学生が結構いる。
わたしの通っている学科はわりと優しいので、毎年留年が二人ぐらいで済んでいましたが、他高専では学科の3分の1が留年するところもあるそうです。ちなみに留年する学生は、課題を出していないとか再試を受けないとか、そんな学生ばかりですので、普通に過ごしていれば大体問題なく進級できます。
・学科選びに失敗するとかなり厳しい。
転科も可能ではありますが、一番早い2年から転科するとしても1年分の専門分野の勉強をつめ込まなければいけないのでかなり厳しいものがあります。
・恋愛なんてなかった。
私の所属している学科は女子率が多めですが・・・お察しください。
・一般常識に疎くなる。
先述したとおり歴史、国語をまともに勉強しないため、昔こんなのあったよね?と聞かれてもわからないことが多々あります。中学校の知識も5年使っていなければほとんどすっこ抜けてしまいます。新撰組とか殆ど覚えていません。
大体はこんな感じです。
先ほど書いた学生生活の格差(?)というのは、要するに、
学習意欲がある学生はいくらでも伸びることができる代わりに、
学習意欲がない学生は落ちこぼれになりがち、ということです。
専門分野が大好きでそこで生きていきたいと決めた学生は、それこそスポンジか何かのようにものすごい量の知識を蓄えていきます。
逆に就職目当てで適当に学科選びをした学生は留年するイメージがかなり強いです。
これだけ書くと id:shimobayashi さんをバカにしているようにみえるかもしれませんが、実際下林さんが書かれた記事のような「技術を勉強しに来ているはずなのに技術を馬鹿にする学生」というのは私の高専にも多少の人数存在しています。
はっきり言ってああいう連中は高専に何しにきたのかさっぱりわからないので一緒にいて不快で仕方がありません。グループ学習する際にはお荷物にしかなりませんし、割り当てた仕事もできません。というかして来ません。こんな奴らが来春に就職していると思うと採用した企業はかわいそうだと心底感じます。
閑話休題。
自分なりに高専に関するメリット、デメリットを書いてみました。
ちなみに私は高専に入って大正解だったと思っています。
一番のメリットは先述したとおり、「普通高校の学生にはできないことができた」ということでしょうか。海外への研修旅行と部活動だけでも高専に来てよかったとつくづく感じていますし、やはり専門分野を勉強する楽しさを早いうちから知ることができたというのは、大きな利点だと思います。
しかし、本当に勉強したい専門分野を選ばないとろくな事になりません。出るときはものすごい量の課題が出されますから睡眠時間3時間で生きなければいけないこともありました。それでも頑張れたのは興味がある分野だったからです。そうじゃなければここまでやってこれなかったと思います。
もしも中学生でこの記事を読んでいる学生がいて、高専に進学するかどうか迷っているなら、というか迷うぐらいなら、普通高校に進学することをおすすめします。本当に勉強したいことがある学生は高専に進学すると天国です。思う存分、学生生活を満喫して勉強してください。
こんな記事が誰かの参考になれば幸いです。
追記
高専に行きたい中学生のためのWebページを発見しました。デメリットを強めてあるように読めますが、けっこう同意できる部分も多いのでリンクをはっておきます。
とくに収入の辺りは参考になります。入学のところなんて、私も旧帝大への編入学に失敗していますしね(笑)それでも私は、本気で専門分野を勉強したいという学生は高専に入学することを強く勧めます。ぜひ選択肢に入れてみてください。
それでは ノシ